賃貸の申込はキャンセルできる?
契約前後と預り金の扱い
申し込んだ部屋をやめたいときは、契約が成立しているかを先に確認します。申込だけの段階と契約後では、お金の扱いが変わります。この記事の範囲は申込撤回と解約の確認手順で、個別の紛争の法的判断は対象外です。
- 結論
入居申込は契約そのものではありません。契約成立前の撤回と、成立後の解約を分けることが、お金と連絡の整理の出発点です。
- 預り金
宅建業者が申込時に受け取った預り金は、申込撤回時の返還拒否が禁止されています。契約後に支払った費用の精算とは別に考えます。
01申込を出したら、もうやめられない?

申込は借りたい意思を伝える手続き
入居申込は、希望する部屋について審査や条件確認を進めるための手続きです。申込書を提出しただけで、そのまま賃貸借契約になるわけではありません。
審査結果の連絡が来ても、それだけで契約成立と決めつけないようにします。どの条件に双方が合意し、その後どこまで手続きしたかを確認します。
「申込から何日以内なら撤回できる」という日数だけでは判断できません。申込からの経過日数よりも、契約が成立しているかを整理する必要があります。
署名や入居だけを境目にしない
国交省の標準契約書の解説では、契約は申込みと承諾の意思表示が合致して成立するとされています。書面による契約で疑義を防ぐことも重視されています。
そのため、押印前ならいつでも契約前だとは言い切れません。反対に、鍵を受け取っていないからという理由だけで、申込段階とも判断できません。
担当者に「現在は申込段階か、契約成立後か」を聞きます。成立済みという回答なら、成立したとする日時と、その根拠となるやり取りを示してもらいます。
ここでいう申込は、部屋探しの入居申込です。書類の表題だけで判断せず、署名した内容と相手からの回答を合わせて確認してください。
手元にある書類の名前と、返送や同意をした内容を整理して聞きます。電子契約を使った場合も、届いた案内と操作した履歴を確認できるようにしておきます。
02契約前の預り金は返してもらえる?

返還拒否の禁止を押さえる
国交省の「解釈・運用の考え方」に、返還拒否の禁止が示されています。同資料では、宅地建物取引業法施行規則第16条の12第2号関係として説明されています。
対象は、宅建業者が契約の申込時に受け取った申込証拠金などの預り金です。資料は、理由を問わず一旦返還すべきものとして説明しています。
預り金を、後から手付金だったとして返さない扱いも説明の対象です。ただし、契約後に支払った費用まで同じ規定で全額返るという意味ではありません。
振込の総額ではなく内訳を見る
支払いの記録を開き、何のために誰へ払ったかを確認します。「初期費用」とまとめて表示されている場合は、内訳と現在の扱いを聞きます。
| 手元の資料 | 確認すること |
|---|---|
| 預り証・領収書 | 申込時の預り金か、契約に基づく支払いか |
| 振込記録 | 支払先と支払日、預り証との対応 |
| 申込書と案内文 | 撤回時のお金の扱いについて受けた説明 |
返還を求める際は、対象の支払いが分かる形で伝えます。返還予定日と方法を聞き、相手からの回答も手元の記録と一緒に残します。
差し引く金額があると言われたら、項目と根拠を確かめます。預り金の返還の話なのか、別の費用請求の話なのかを分けて説明してもらいます。
返還が済んだら、案内された金額と実際の入金を照合します。金額に違いがある場合は、返還の完了と考える前に、その内訳を確認してください。
03キャンセルの連絡は何を伝えればよい?

申込先へ早めに意思を伝える
やめたいと決まったら、申込を受け付けた担当者に連絡します。気まずさから連絡を延ばすと、書類作成などの手続きがそのまま進むおそれがあります。
申込段階と確認できていれば、「今回の入居申込を撤回します」と伝えます。迷っている相談と受け取られないよう、決めた意思を短く示します。
電話で伝えた場合も、あとで確認できる連絡手段で内容を残すと整理しやすくなります。送信しただけで終わらせず、受け付けたかも確認します。
返答が必要な点をまとめる
理由は、仕事や予定の変更など、必要な範囲で簡潔に伝えれば足ります。撤回の連絡と同時に、預り金がある場合の返還手順を聞きます。
| 伝える内容 | 確認したい返答 |
|---|---|
| 申込を撤回する意思 | 撤回の受付と現在の手続き状況 |
| 預り金を支払っていること | 返還対象の金額と手続き |
| 契約成立の認識が違うこと | 成立とする根拠や該当する書類 |
担当者が不在の場合は、申込窓口に伝言と折り返しを依頼します。誰にいつ何を伝えたかを残し、別の担当者にも経緯が分かるようにします。
「仮押さえ」と説明されていた場合も、連絡を省かないようにします。その言葉の意味を確認し、申し込まない意思が相手に伝わったかを確かめます。
04契約成立後は、どんな費用を確認する?

解約の通知方法と終了日を見る
契約書で、解約の申し出先と通知方法を確認します。申込時の担当者への連絡だけで足りるか、指定の手続きが必要かも聞きます。
退去や解約の予告期間は、自分の契約の記載に従って確認します。希望する終了日と、通知をした場合の契約終了日が同じかを照合します。
国交省の標準契約書は、実際の契約書を読むための参考です。標準書式と同じ条件で契約していると考えず、特約も含めて読みます。
支払いと返金を項目ごとに分ける
契約後の精算は、家賃や預けたお金など、項目によって扱いを確認します。支払総額をまとめて「戻る」「戻らない」と判断しないことが大切です。
- 家賃・共益費:いつからいつまで発生するか、日割りの扱いも確認します。
- 解約に関する費用:予告期間や特約を読み、請求の根拠と計算を確認します。
- 支払い済みの各費用:返還の有無と手続き先を、契約ごとに確認します。
短期でやめる場合の費用が書かれていたら、適用条件を説明してもらいます。請求されたという事実だけで、内容が妥当かまで決めないようにします。
部屋の契約とは別に手配したサービスがあれば、そちらも手続きを確認します。部屋を解約すれば関連する予約も自動で取り消されるとは考えないようにします。
05説明が食い違ったら、どう整理する?

経緯を資料と対応させる
申込、審査結果、契約の説明、支払い、撤回連絡の順に並べます。記憶だけでなく、メールや書類に残っている内容と照合します。
説明が食い違う部分は、相手の回答と自分の理解を並べて質問します。「契約済み」とだけ言われた場合は、どの合意を指すのかを確認します。
返還の説明が進まない場合は、預り金を受け取った窓口へ書面で回答を求めます。解決が難しければ、資料を持って消費生活相談などの窓口に相談します。
次の申込では不明点を先に聞く
次の部屋では、支払い前に預り金の有無と扱いを確認します。契約までに何を決めるかを聞き、未確認の条件を残したまま進めないようにします。
申込前に確認すべきお金と契約条件も使い、初期費用と入居時期を整理します。契約書の案を受け取れる時期も聞いておきます。
キャンセルできるかだけでなく、納得して契約できる条件かを見直します。分からない点を質問にしてから申し込むと、担当者と確認事項を共有できます。
確認のために資料を送る際は、求められた書類と送付先を確かめます。相談に必要な経緯が伝わるよう、関係するやり取りを順にまとめておきましょう。
06スムトクの場合(できること・できないこと)
できること
- 来店せずに相談から契約までオンラインで進められます。物件によっては現地立会いや管理会社での契約が必要です。
- 宅地建物取引士が案内から契約まで担当します。
- 気になる物件のURLをLINEで送っていただければ、取り扱えるかと空室を確認してご案内します。対応地域は東京・神奈川・千葉・埼玉で、担当は宅地建物取引士です。
できないこと
- 図面や写真だけで部屋の良し悪しを断定すること
- 契約のやり取りを確認せずに撤回か解約かを断定すること
- 契約後に支払った費用の全額返還を保証すること
審査が不安なら、申し込む前に相談できます
準備した内容で足りるかどうかは、申し込む前にLINEで確認できます。条件を送っていただければ、宅地建物取引士が必要なものを整理してお返しします。
LINEで相談を始める 相談だけでも構いません。対応エリアは東京・神奈川・千葉・埼玉。仲介手数料は物件により最大0円(条件によります)。運営:株式会社Lincloud(東京都台東区台東1-15-4 米広第2ビル)。宅地建物取引業 東京都知事(1)第110374号/賃貸住宅管理業 国土交通大臣(01)第009552号。
提供範囲:東京・神奈川・千葉・埼玉の賃貸仲介。相談は10:00〜24:00・年中無休、来店不要、案内から契約まで宅地建物取引士が担当します。
相談先:公式LINE(サービスの説明は スムトクのページ、会社については 株式会社Lincloud)。
申込撤回時の預り金は、国土交通省「宅地建物取引業法の解釈・運用の考え方」の施行規則第16条の12第2号関係を参照しています。契約成立と解約の確認は「賃貸住宅標準契約書と解説」を参照し、連絡や記録の整理は実務上の提案です。物件ごとの条件は募集図面と契約書で異なります。実際の判断は担当者にご確認ください